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イラク戦争15年に寄せて⑥

イラク戦争を検証し、二度と同じ過ちを繰り返してはならない。

イラク戦争は法的にも、政策的にも、道義的にも、間違った戦争であった。

この戦争の結果が「イスラム国」を生み出し、

北朝鮮に非核化のための対話路線を放棄させた。

21世紀を「テロ」と対テロ戦争と核拡散に導き込んだと言える。

だからこそ、15年たった今でもこの戦争を検証し、

間違った歯車を正さなければならない。

日本政府が改憲の前にやるべきはこのことである。

谷山博史(イラク戦争の検証を求めるネットワーク 呼びかけ人・

日本国際ボランティアセンター(JVC) 代表理事)

「IRAQ DAY 」に参加される皆さんへ

「10年はひと昔」でも、傷ついた人々には「昔」にすることの出来ないイラク戦争がありました。いえ、過去形で語ることはできないでしょう。まして、イラクの社会を崩壊させてしまうような戦争で、しかも、それはいまも続いているのですから。

「でも、イラクって遠い所でしょ」と思うあなたにこそ、知って欲しいのです。

本当に遠い所なのか、と。

もし、仮に遠い所なら、なぜ、そんな遠くまで日本の国は自衛隊という武装集団を送ったのでしょうか。アメリカに言われたから?アメリカには逆らえないから?

だとしたら、なぜアメリカは勝手にイラクに戦争を仕掛けたのでしょうか。石油を思うようにしたいから?アメリカの武器 産業を儲けさせるため?

う〜〜んと、あなたは考え込んでしまうかもしれませんね。

どの答えも合っているような、いないような・・・。

でも、はっきりしていることが一つだけありますよね。

イラクにもあなたと同じような人々が、あなたが望むような平和と幸せを望んでいること・・・。少しでも平和に向けて、皆さんと歩んでいけたらと思い、願いながら。

豊田直巳(フォトジャーナリスト)

イラク戦争から15年ということでメッセージを書くという趣旨ですが、自分の中では未だにあの戦争の整理が付いていないと言うことと、当事者のイラクの人々のことを置いておいて日本人の私たちの感傷で何か分かった風なことを述べておいて良いのだろうかと、複雑な心境です。

しかし、同じ過ちを繰り返してはならないという自省の念を、今の日本に対して声を上げる必要性はいよいよ高くなっていると思います。その点でイラク戦争は過去の歴史として振り返るものではない、今の私たちのあり方を問うものとして考えてみたい。

15年前に戦争を止めることができなかった。いや、止めなかっただけではない。

戦争に賛成した日本政府の在り方を検証することを求めて来たものの、実際には少しも顧みられることが無かったこの間の日々、その間にイラクは内戦状態に陥り、多くの血が流され、またISの様な鬼子を産み、そしてそれはシリア内戦の深刻化に繋がって今も多くの人々が傷付き、命を失っている...

始まりの時に日本政府は、イラク戦争に賛成しなければ、北朝鮮との対立が深刻化した際に米国が日本を守ってくれないという言い訳を用意していたことを私は忘れない。

この言い訳のためにイラクの人々、中東の多くの人々を傷付けた結果、今も日本はひとときの平和のもとにあるのだということを忘れてはならない。

15年経って、私たちは少しは賢明になったのだろうか?自問自答しながら、今はイラクでお世話になったパレスチナ人の友人への恩返しのつもりでこの地にいます。

2018年3月 東エルサレムにて

原 文次郎

(元:日本国際ボランティアセンター(JVC)イラク事業担当

現:パレスチナ子どものキャンペーン 現地事業担当)


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